もう、かれこれ5年くらい経つでしょうか。
「痔」との出会いは。
便器を真っ赤に染めたあの日からはじまり、
便器を真っ赤に染める今に至ります。
ある日の話です。
トイレの後、洗面所で手を洗ってリビングへ。
ポタ、ポタと音がするので洗面所へ戻る。
蛇口の締めが甘いのかと思ったが、蛇口からは水がでていない。
おかしいな、と思いリビングへ戻ろうとしたら。
リビングから洗面所までの道のりに、
点々と道しるべのような血の跡が。
これ…… 絶対尻の血ですやん。
最悪の道しるべです。
"童話〜ヘンゼルとグレーテル"より抜粋
……ヘンゼルとグレーテルはマンションの一室で、
道に迷わないよう、尻から血をだして歩いて行く……
こうなると完全に奇行です。
本当は怖いグリム童話よりも怖いです。チデーテルです。
そんな私は、
尻から血を垂らして歩いているということを理解できないでいました。
いや、理解したくなかった。
気を取り直し、改めて確認、
it's myself.
ポタポタしてたん自分の尻からだったー!
自分が犯人なのに自分だとは全く思っていない、
尻のファイトクラブ現象だーーー!!
ブラッド、ピューーーット!!
ズッコー!!ってなりました。
まあとにかく、血がでる。
次第に、だらだらと、ぽたぽたと血が出ることが
そんな珍しいことでは無くなっていきました。
そんな日が続いたとある日。
実家にて、母親に痔の相談をしてみることにしました。
私:最近、痔で尻から出血がひどいんだよね。
カミングアウトです。
母:大丈夫?
心配してくれています。
私:いや、けっこうやばい。もう血液が足りなくて困っちゃう。
恥ずかしい話題なので、小ボケを入れています。
母;困ったね。…………あ、これ使う?
何か棚からゴソゴソしています。
そして、 母は私にナプキ…
「いらない!!!!」
超速で断りました。
食い気味の、キレ気味に断りました。
その昼用も、その夜用も
俺用ではない。
そのギャザーは、
俺のために作られたギャザーではなく、
俺を包みこむギャザーであってはいけない。
男として…履けるもんか……
そんなことくらい…… わかるだろ? オカン…
その気持が一瞬で出た一言でした。
でも、さすがにまずい、
どうしよう…
どうしたらいいんだ……
そうだ、
肛門科へ行こう。
どこかのJRのコピーみたいに、そう思いました。